事業・活動報告

2011.12.28

会員企業訪問 第4回 「製茶問屋 株式会社 高村園」 

三島商工会議所青年部メンバーの会社を訪問、ご紹介します。

会社訪問 第4回 「製茶問屋 株式会社 高村園」





所在地   〒411-0836 静岡県三島市富田町2-30 ☎055-971-2412
営業時間  AM9:00~PM6:00 (定休日 日曜日) 
会社PR   牧之原産の特深むしのお茶を使っています。通常の深むしと違って、
特に深く蒸せる機械を使用しています。特深むしには職人の技が必要で、
深むしの中でもよりむしが深いものを製造、販売しております。
特深むし茶は見た目が落ちますが、味は非常に美味しいです。
またお客様だけの特注も受けたまわっております。
棒茶や粉茶、特深むし茶をご予算に応じてブレンドしてお作り致します。
ぜひ一度当店のお茶をご賞味ください。


「会社訪問Q&A」

Q1)おすすめのお茶、またお茶の美味しい入れ方を教えてください。
A)  仕入れ先にこだわった牧之原産のお茶です。厳選した牧之原の茶葉を特深むしで
より美味しく作り上げております。
また「ぐり茶」の特深むし茶も製造、販売しております。
(※ぐり茶:ぐり茶は一般的な製茶と製造方法が若干異なるそうです。名前の「ぐり」
とは茶葉がグリグリしてるからだそうです。元々は九州の製茶で玉緑茶と呼ばれていた
ものを静岡で「ぐり茶」と名付けられ今のように知られるようになったそうです。)

お茶の入れ方は簡単に言うと、高いお茶はぬるめのお湯で、
安いお茶は熱めのお湯で入れると良いです。
せっかくの高い良いお茶も、熱いお湯で入れてしまうと
安いお茶と変わらなくなってしまいます。
特深むし茶はあまり長くお湯に入れると渋くなりやすいので、
お湯につける時間を少々短くしてお召し上がりください。




Q2)仕入れでこだわっている点はどういったところですか?

A)  牧之原の小さい農家さんから仕入れています。
規模の小さい農家さんは売れるお茶の量が少ないので、
通常のものより高い価格で取引しないと生計が成り立ちません。
ですのでそういった農家さんは少しでもいいお茶を作ろうと努力しているので、
高い技術の良いものを作ります。
ただ牧之原のそういった農家さん達も以前は60数件ありましたが、
今は30数件に減っています。
やはり後継者が不足し、後継者がいなくやめてしまっているのが現状です。




(茶箱に厳選茶葉が保管されています。最盛期には箱の数はもっと多くなるそうです。)

Q3) 主な販売先や卸先はどういったところですか?

A) 個人の方が全体の1/3程です。店頭だけでなく、口コミで広がり、
全国(北海道や沖縄まで)各地の方に発送して販売しています。
その他はスーパーや旅館、ホテル、お土産屋さん、会社や
工場の社員食堂や病院や老人ホームなどとお取引きしています。
また法事や葬儀で使っていただいたり、同業のお茶屋さんに卸させて頂いております。

Q4)ペットボトルのお茶が多く出回っており、製茶の需要が減っていると聞きますが
どのように感じておりますか?

A) ペットボトルのお茶が普及しているのはやはり感じます。
ペットボトルのお茶は2~4番茶の価格が安い茶葉を使っていますが、
ペットボトルの普及が原因で、その2~4番茶の取引価格が高騰しています。
ですがお茶業界全体ではペットボトルが普及したおかげで、
若い方までお茶を飲んでくるようになったと思っています。
また、ペットボトルのお茶を飲んでいることで、製茶の美味しさを、
より感じていただけると思います。




(ペットボトルの大量生産とは真逆の熟練した手作業にこだわっておられました。
上の写真はブレンド茶の製法を実際に見せていただきました。
二人一組で写真のお二人しかブレンドはできないそうです。
特深むし茶をブレンドするので、混ぜる作業を何回もすると茶葉が痛み、
逆に少ないとムラが出てしまうそうです。
ブレンドにもこだわりの職人の技術が必要不可欠です。)

Q5)ご商売の今後の展開ややってみたいことをお聞かせください。

A) 一つはお茶をご家庭で自分でブレンドできるキットがないか探しています。
自分だけのお茶を飲めて、遊び心があり、お茶の楽しみ方が広がります。
また一度美味しいペットボトルを作ってみたいと思っております。
出来上がったときは「和楽」さんで販売してもらいます!
あとは昔ながらのやり方を踏襲していきたいと思っています。
大手のような機械化の進んだやり方だけになってしまうと、
小さくても頑張っていい茶葉を作る農家さん達が潰れてしまいます。
それはお茶文化がなくなってしまうことになります。
高村園も一所懸命頑張りますので、皆様も技術の高い小さい農家さんのお茶を
ぜひ飲んで欲しいです。






「三島商工会議所青年部について」

Q1)三島商工会議所青年部入会のきっかけは?
A) 以前から誘われていまして今年の1月に川名さん、秋山さんの誘いで入会しました。
若い方がまちづくり頑張っているので、お手伝いが出来ればと思いました。

Q2) 青年部活動について
A) 今年度、梶山委員長の企画研修拡大委員会に所属しています。
皆、元気で楽しいです。

Q3) 入会して良かった事はなんですか?
A) 今まで知り合えなかった方たちに知り合えたことです。


取材担当から
お茶屋さんに初めて行きましたが、店内はきれいで商品の陳列やPOPも見やすかったです。
事務所や工場も見させていただきましたが、そちらも非常にきれいでした。
仕入れ、茶葉、製法、そして味に非常にこだわった仕事をされていると強く感じました。
省力・大量生産の機械化が進む中、職人の熟練した技術と、確かな知識・経験で作る
お茶にかける想いが、高村さんや従業員の作業風景からひしひしと感じました。
震災後、旅館やホテルがひどく落ち込み、今も回復していない現状だそうです。
放射能の影響もありますが、高村園では全品検査済みの安心なお茶をお求めできます。
厳しい現状でこだわりの製法では非常に大変だと思いますが、美味しいお茶を作ることを
一番としてそこにこだわり続ける高村園さんのお茶を、皆さんもぜひ一度ご賞味ください。
(取材担当 石川)

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